メタバースとは?初心者向けの概要紹介と国内外メタバース活用事例

2021年10月FacebookがMetaに社名変更し、今後の戦略としてメタバースの分野に少なくとも 100 億ドルを投資する計画を発表しました。Facebook以外にも、Google、Microsoftなどテクノロジー大手がメタバース分野に数十億ドルを投資しています。

本コラムではメタバースの概要と活用事例を簡単にご紹介します。メタバースを知るきっかけの一助になれば幸いです。

1.メタバースとは

メタバースとは、meta(超えた)とuniverse(世界、宇宙)からの合成語で、「インターネット上の仮想世界やそのサービス」と指しています。

メタバースという言葉が最初に使われたのは1992 年に作家ニール・スティーヴンスンのSF 小説「スノウ・クラッシュ」に登場した架空の仮想空間の名前であり、新しいものではありません。

仮想現実 (VR) ヘッドセットや拡張現実 (AR) メガネなど、その仮想世界へのアクセスを支えるテクノロジーの進化によって、実際にオンラインビデオゲームや仮想職場、仮想都市など、様々な仮想空間サービスが提供されるようになりました。

現在、技術の障壁がまだ存在するものの、メタバースは普及すると主張する人や、メタバースが従来のデジタル体験と大きく異なるものになることに疑問を持つ人など、意見は分かれています。メタバースは本当に社会に浸透するのか、それとも一過性のバズワードになってしまうのか、真価が問われる時期はこれからです。

参考サイト:
https://www.techtarget.com/whatis/feature/The-metaverse-explained-Everything-you-need-to-know

2.メタバース活用事例集

コンシューマ向けには、フォートナイトに代表される多くのゲームや、メタバース上でのイベントや交流会などのPRやコミュニケーション手段として活用されている一方、ビジネス向けには展示会などのイベントや商談、研修など多くの分野に活用されています。

昨今のコロナ禍により、企業活動でのインターネット活用が進んでいることも後押ししていると考えられますが、メタバースを活用することで、いつでもどこからでもアクセスできる手軽さが魅力になっています。

ここでは、国内外の代表的なメタバース事例をピックアップしています。これらの事例により、民間企業や行政機関の取組みについて理解を高め、未来社会の行方に興味を持っていただければと思います。

国内メタバース活用事例

XR World(NTTドコモ)
NTTドコモが2022年3月31日に提供を開始したメタバースプラットフォームで、人気アニメや有名アーティストとのコラボレーションを展開しています。
紹介サイト:https://official.xrw.docomo.ne.jp/

ANA GranWhale(ANAグループ)
ANA ホールディングス傘下のANA NEOが2022年度末に開始を予定しているバーチャルトラベルプラットフォームで、仮想空間を活用した旅の拡張体験を提供します。
紹介サイト: https://www.ana-neo.com/

REV WORLDS(三越伊勢丹)
三越伊勢丹が提供している仮想都市のコミュニケーションプラットフォームで、仮想空間で買い物を楽しんだり、イベントに参加できるサービスを提供しています。
紹介サイト:https://www.rev-worlds.com/

N高等学校・S高等学校(学校法人角川ドワンゴ学園)
ネットと通信制高校の制度を活用した高校で、多くの授業がオンラインで行われています。数多くのメタバース授業を用意し、入学式をメタバース空間で実施したりもしています。
紹介サイト:https://nnn.ed.jp/

バーチャル大阪(大阪府)
大阪府と大阪市が開設した大阪の街をモデルにした仮想空間です。大阪の魅力を創造・発信することをめざし、新たな体験を提供しています。
紹介サイト:https://www.virtualosaka.jp/

海外メタバース活用事例

Horizon Worlds
Meta社が提供しているメタバースプラットフォームで、VR機器を装着し、自分の分身であるアバターを通じてバーチャル世界に参加します。
紹介サイト:https://www.oculus.com/horizon-worlds/

Mesh
Microsoft社が提供しているサービスで物理的に異なる場所にいる人たちが同じ場所にいるかのような感覚で空間を共有し共同作業などを行える複合現実プラットフォームです。
紹介サイト:https://learn.microsoft.com/ja-jp/mesh/overview

NVIDIA Omniverse
NVIDIA社が仮想コラボレーションとリアルタイムシミュレーションのために開発したオープンプラットフォーム。主に製造業のデザインや建築の設計などの業務で使われています。
紹介サイト:https://www.nvidia.com/ja-jp/omniverse/

3.まとめ

今回は、メタバースの概要紹介および国内外の活用事例を簡単にまとめました。多くの事例を通して、メタバースのイメージや活用方法を知っていただく一助になればと思います。

未知の要素が多いため、メタバースはまだ一種の可能性に過ぎないという指摘もありますが、技術の進歩に伴い、メタバースの活用も今後より多くのアイディアによって、今までになかった新しい価値を提供できるサービスへと進化していくのではないでしょうか。

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